1冊33円セールで電子版が売られていたので全巻買いました。名前は知ってたんですが世代的には微妙にズレてて読んだことがなかったので、今回はじめて読みました。まだ完結してないのね。
1986年に連載開始ということで古いは古いんだけど、一周まわって、いやもう世の中は三周ぐらいまわっているので今から読むとかえって新鮮、みたいな感じで楽しんで読める。
たとえば次のカット。「冥土の土産に教えてやろう」って、その後はもうネタとして消費されつくしてしまいギャグ以外で使うことはなくなったし、ギャグとしても陳腐化した結果として、もはや誰も使わなくなってしまったのではないか。
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そういえば「冥土の土産に教えてやろう」っていう発言、よく見るとかベタだとか言われるけれど、そもそも初出はいつどこなのか全く知らないな……ぜんぜん考えたことなかった。
全力攻撃をあびせて「や……やったか?」の台詞。「やったか?」系の台詞はガイバーでは何回か登場していましたが、どれもやってません。
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敵として登場したけど主人公を自分の手で倒すことに執着した結果、強力な新敵キャラでピンチになった主人公を「こいつは俺の獲物だ」と助けちゃうやつ。
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というようなベタな台詞が頻発します。一種の様式美みたいな展開はほかにもたくさんある。
今こういうものを使ってしまうとギャグになってしまうので、真面目な展開の一部に取り入れるのはなかなか難しいし勇気がいるだろうなと思う。ガイバーのころでもさすがに超ベタな展開だとはみなされていただろうとは思うけれど、まだ通用する時代だったのだな。それでも「あえて」の直球さではあるだろう。このてらいのなさには嬉しさすら感じる。
もちろんそういうところだけではなく、ストーリーとしても背景設定としても大風呂敷をひろげていて楽しめる。そういえば1巻は異常に展開が速くてビビったのだけど、もともと短期集中連載のつもりだったので1巻だけ展開が速いということらしい。
というわけで今更ですが面白かったです。いや真面目な話。