constructorを日本語でなんというか?

http://lise-sophia.net/kktm/Essay/xx-shi.htm

このエッセイが面白かった。動詞に-erや-orをつけるような名詞は「◯◯子」「◯◯機」「◯◯器」などといった接尾辞がつけられる。特に抽象的な概念などの場合には「子」がつけられがち。例えばoperatorを「演算子」と呼んだりidentifierを「識別子」と呼んだりするように、と。

プログラミングの世界ではまさにそういう「抽象的な概念」であるが-erや-orがついた名詞というのはたくさんあるような気がする。どうなっているだろう?

constructorについては、「構成子」という訳語があるかな、と思ったが、「構築子」という用語もあるようだ。どちらも現存するらしい(前者は例えばJIS規格のFortran、後者はJIS規格のC#で使われている)。さてFortranのことは全く詳しくないが、C#くらいモダンな言語にはこの種の「◯◯子」がたくさんありそうだ。そこでJISX 3015をネットで検索して適当に見かけたものを探してみた。

なかなか面白い。みなさんも色々考えてみてほしい。

まずconstructorに対応するものとしてdestructorだけど、C#の仕様にはdestructorがない。あったけど紛らわしいのでfinalizerという名前になったようだ。JISX 3015にはその経緯も記載されて(翻訳されて)おり、destructorの方は「解体子」、finalizerは「終了化子」と訳されている。「化」は必要なのかなあ、でもないとちょっとおかしいのかなあ。うーん。

finalizerに対応するものといえばinitializerだろう。これは当然「初期化子」ということになる。これはまあ見覚えある気がするな。

次にiterator。これはどうなるだろうか、考えてみてほしい、がそれほど意外性はなさそうだ。「反復子」という言葉が入っている。

iteratorといえばgeneratorというものもあることがある。ただC#にはないので訳語はあるのかどうかわからない。自分なら「生成子」とでも名付けるだろうか。constructorと紛らわしいかなあ。難しいですね。

他にも色々な-erや-orがありそうだ。ありそうだと言いつつ、考えてみると意外と思い付かないものだけど。

逆にJISX 3015を眺めていて「おっ」と思った日本語の単語の方を二つ挙げておく。

「添字子」。これはindexerといったところだろうか。

「アクセス子」。えーと、accessorといったものだろうか、しかしもうちょっといい訳語はなかったものだろうか。さらにアクセス子の中には「イベントアクセス子」というのもあるようだが、もうそれなら全部カタカナ語にしちゃえよ感があって味わい深い。

アレキサンドラ・アンドリューズ『匿名作家は二人もいらない』

だらだら読んでたんですが結論としてはとても面白かったです。

作家を志して編集者になったもののあまりうまくいかず仕事もクビになった主人公が、デビュー作で一世を風靡した匿名作家のアシスタントに抜擢される。ところが……という話。

序盤のあまりうまくいっていない編集者生活とそれが破綻するまでの部分は(これはこれで面白いものの)ちょっとかったるいなと思っていたのだが、中盤あたりでおきるとある事件で物語は急展開をみせる。そしてそこからの展開が無茶苦茶で素晴らしい。とても良かった。

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アメリカから日本に入国した

大したことはない体験記だけど、ないよりはいいかと思うので書いておきます。

はじめに:2022年3月の話です。国際線の出発地はロサンゼルス国際空港(LAX)でした。新型コロナウィルスのパンデミックによる入国制限の状況は刻々と変化しているので、この体験談がどれぐらい持続性のある情報になるかは分かりません。

私が入国した時に必要だったものは、航空機の出発時刻から72時間以内で新型コロナウィルスが陰性である証明書と、質問表の回答、後ブースターショットまで含めたワクチン証明書でした。誓約書は必要かと思って記入して持ち込んだのですが、結果としては必要ではありませんでした(待機が必要ではないため、またファストトラック(後述)によってハンドルされているからかも知れません)。ワクチン証明書はCDCの紙のカードも持ってきていますが、今の所Google Payに保存したQRコードのものしか使っていません。

陰性証明は、LAX内にあるClarity Mobile Labというところのサービスを利用しました。基本的にはこのブログの記事を参考にしてそのまま行いました。Clarityが発行する証明書は日本政府が発行する書式とは異なりますが、問題なく入国できました。一人$125の「24時間以内」コースを使いました(私の場合、結果は6時間ほどで通知されました)。1歳の子を連れていたのですが、子にも検査は実施して泣かれました。幼児に対しては検査自体が不可能なこともあるのでなくても大丈夫だという説も見かけたのですが、念のためということで。なお、「鼻腔ぬぐい液」という鼻の穴の奥まで突っ込まずに手前のみを擦って検体を取る手法も許可されたようなのですが、Clarity側でこうしたオプションが用意されておらず、鼻の奥までガッと突っ込む「鼻咽頭」になりました。検査結果がでた翌日、証明結果のPDFを印刷しておいたのですが、結果的にはこれは必要とされませんでした。

航空機は深夜(0:50)発のものでした。いろいろあって空港には8時頃にはもう到着していたのですが、チェックインは3時間前(9:50)からしか行なっておらず、時間潰しに苦労しました。空港内のお店は結構しまっていました。元々夜には閉まるからなのか、これもパンデミックの影響なのかは分かりません。ともあれ頑張って時間を潰してチェックインしました。チェックインの際には陰性証明書のチェックと質問表への登録の要請がなされます。トラブルはありませんでしたが時間は多少かかりました。そこからの荷物検査等はパンデミック以前と変わらないと思うので省略します。

荷物検査が終わってひと段落したところでファストトラックへの登録をしました。MySOSアプリとコンタクトトレーシングアプリは旅程の前の週などに事前にインストールしてあったので、アプリのインストール等はなく、航空機の座席情報や滞在先などの情報に答える質問票の登録と、ワクチン証明書のアップロード、検査結果のアップロードなどを行います。ここではワクチン証明書はQRコード付きの画面のスクリーンショットをアップロードしました。登録等が全て完了してしばらくすると確認が終わった旨の通知が来ました。

それから飛行機に乗り込みました。航空機はまだ空いていることを期待していましたが、かなり混雑していました。3列シートだと中央席は空いているところも目立つが窓席と通路席は空いているところがない程度、7割くらいは埋まってたんじゃないでしょうか。ただ、空港に到着してみたら多くの人が他国への乗り継ぎ便ということで降りていきました。日本が目的地だった人は少数派だったんじゃないかと思います。乗客の3割くらい?だったんじゃないかというぐらい。機内はそれほど変化は感じられず(もちろんずっとマスクをしているが)、特に書くべきことはなかったかなと。というか乳幼児を連れての長距離フライトとかしたことなかったのでそちらの方が新体験でした。

着陸後、まず席で待機するよう指示され、まず乗り継ぎ客から先に降ろされました。多分書類などの検査のフローが違うからだと思います。それがひと段落してから日本が目的地の人たちが降りるという流れでした。それで出る前になんとなく機内を眺めたところ、残っている人がかなり少なかったので、かなりの部分が乗り継ぎだったんだなと思いました。

降りてからは空港内をいろいろ歩き回って書類のチェックをされました。基本的にはファストトラックでチェックは済んでいるはずですが、確認というか、内容に誤りがないことを何度か確認するといった趣きでした。チェック自体は支障なくすぐ終わりましたが、何度も似たようなことを聞かれるのでファストトラックによる効率化がどこまで進んでいるかはわかりませんでした。大体これが降りてから30分-1時間くらいかかってた気がします。

そして唾液による検査を行いました。ただし乳幼児は唾液をこんなには出せないので、子に対しては再び鼻咽頭に突っ込まれて検体を採取されていました。この検査結果待ちがそれなりに時間がかかり、30分ほど席に座って待っていました。

ただ全般的に、着陸が早朝であり他の便がおそらくなかったために全体的な流れは非常にスムーズで、待ち行列のようなものもなく、待っている間の空間もかなり余裕があり、他の人と物理的に距離を取るのが容易な状態だったのでよかったです。

さて唾液検査の結果が陰性と出たので完了で、預け入れ荷物を受け取って、税関を抜けてそのまま出口を出ました。アメリカからの入国者でワクチン証明があるもの(及び同行する乳幼児)は強制隔離もなく、公共交通機関も使えるので、そのまま公共交通機関を使って移動しました。

というわけで、多分1ヶ月前とかと比べると随分と簡単に入国できるようになったのだと思います。空港内はいろいろ歩かされるし、同じようなチェックが多い気がするのはあんまり効率的に思えないけれど、事前に聞いていたよりはずっとスムーズだったし、特にトラブルもなく入国できたし、よしとしたいところです。

真・女神転生Vをクリアした

ちまちまプレイしていたけどようやくクリアした。カオスルート。シヴァ討伐などいくつかやり残しがあるけど、自分はヌルプレイヤーなのでもういいかな。楽しみました。クリアレベルは88だったかな。いっつもラスボスで辛い気持ちになったりしていたけど、今回はそういうことがなくラスボスはまあまあ対策すれば割と楽に倒せたところも個人的には良かった。ストーリーも、結構捻りがありつつナンバリングシリーズらしい展開で良かった。

ゲームシステム的には、今回は主人公も含めて誰も装備品というものがなく、マッカの使い道が消費アイテムぐらいしかないと思いきや、悪魔全書からの召喚に使うというシステムなのは思い切りが良くて良かったかな。あとハマ・ムド系が即死だけじゃなくてダメージも与えられるシステムだったのは使いやすくて良かった。

難点はなんだろう、いつもながら東京が舞台で現実の土地の名前がばんばん出てくるんだけど、どこがどこでどうつながってるかとかが全く把握できなかったところはちょっとした難点。あと3Dでオープンワールドっぽいところは本当に必要だったかなあ。もっと普通のJRPGの体裁を通しても良かったような気がするけど。

ストーリーといえば、今回はマジに女神が転生していてタイトル回収……!となったところは評価したい。いや過去作もこれが女神で転生ということなのか、とよく考えたら想像できるようなものもあった気もするけれど、ここまではっきりしたものはなかったのでは。第一作『デジタル・デビル物語 女神転生』(未プレイだけど)以来のタイトル回収なんではないか。だからどうなのかといえばどうということもないんだけど、そこは感心しました。

2021年振り返り

2021年は、子供が0歳児が1歳児になるまでの1年だった。

子育てが初めてだったので色々な面で大変だったし、色々なことに時間を取られる1年だったように思う。なんか漫画を読むかTwitterを眺めるぐらいしかできない、みたいなタイミングがたくさん発生していた。また子育ての大変さに加えてパンデミックの影響(心理面も含む)もあり、無為にすごす日々も多く、旅行などはほとんどできなかった。2022年はもう少しどうにかなっているといいのだが。あと日本にも行けたらいいな。

仕事という面では、13年勤めたグーグルを辞めた。この判断が良かったかどうかはまだわからないけれど、ひとまず新しい会社はなんとかなっているようだし、それなりの貢献はできているようだ(と思う)。来年はこの会社も大きく成長する……と、いい。

子育てで大変なのでポッドキャストやブログはほとんど何もせずじまい。趣味プロジェクトもあんまり継続できていなくて危機感はある。でもまあこれはここ数年ずっとそうだったかもしれない。message passingも自分が遅らせてる回が多かった。

読書。上述の通り漫画はそれなりに読めているんだけど、小説をなかなか読めなくて大変だった。積読がずいぶん溜まっている。英語の本もほとんど読めてないけど、Andy WeirのProject Hail Maryをいち早く読めたのは良かったかな。つい先日、邦訳が出たようなのでみんな読むといい。

最近は室内でYoutubeのフィットネス動画を見ながら室内運動をしているが、やりながらオーディオブックを聞くということもやっていた。聴いた中で特に面白かったのは Science Fictions かな。これの感想はまだどこにも書いていない気がするけどいい本だった。そのうちどこかで感想を書いた方がいいかな。早川書房あたりで邦訳が出ますように。

そんなわけで2022年もよろしくお願いします。

git switchを使う

どこで読んだかわすれたが、git switchgit restoreの話の記事を少し前に読んだ。

git checkoutは、説明されれば理解はできるが初心者には非常にわかりづらいコマンドのひとつで、「gitは難しい」「わかりづらい」「UIが悪い」といった風評の源のひとつなんじゃないかと個人的には思ってる。でもまあ使っていればなれるので、これまで特に疑問もなく使ってた。が、git switchとrestoreの導入により「checkoutが難しい」(というか、知らないと「この作業をしたいときにどのサブコマンドで実現できるのか」がわからない)という問題は発展的解消を遂げたといえる。よかったね。

よかったね、で終わってしまえばよく、そのまましばらくgit checkoutを使っていたのだけど、こういうのはわかりやすいほうになれるべきなんじゃないかとあるときふと思って、もっぱらgit switchを使うようにしてみた。

最初のステップはとりあえず使うことを心がけるのみだったが、すぐ限界がきた。git checkoutは手元ではgit coというエイリアスで使えるようになってて手軽だし、指が覚えていてつい打ってしまいがち。とくにmainに戻るときとかはgit co mainまで一瞬で打ってしまって気づいたときにはもう遅い。べつに遅くてもいいんだけど、矯正のためにcoというエイリアスを削除してみた。いまだにgit coをやってしまってエラーメッセージをみることがよくあるけど、次第に慣れてきたように思う。

switchのかわりにgit swというエイリアスを作るというのを教えてもらったのでこれも設定してみたが、どうも自分の運指には向いていないようでほとんど使っていない。switchとすべてタイプしてしまうか、swiぐらいまで打ったところでタブ補完してしまうことが多くなった。

(余談だが、10年以上前に同僚にとてもタイピングが速い人がいて、なにかの折にその人になにかのコマンドの使い方を教えてもらいに行ったら、タイピングも速いし正確なのでタブ補完を一切使ってなくて、なおかつ私のタブ補完使いまくりよりも速く入力できていて感心したということがあった。自分はtypoも多いしタブ補完がないと生産性は保てないけど、真にタイピングが上手な人はタブ補完を使わないものなのかもしれない)

まだ移行して日が浅いのでrestoreのほうはほぼ使っていないが、いずれ使う日もくることだろう。

いちおう念のために補足しておくと、移行してみたかったのは上にも書いたように個人的になんとなくそう思ったから、というものであり、広く移行を推奨するわけではありません。どっちでもよいと思う。

“Snow Crash” と30年目のMetaverse

ここ最近またMetaverse (メタヴァース)という言葉が話題になってて、もう何度目かとおもいつつ、いい機会かもしれないと思って Neal Stephenson の “Snow Crash” を読んだ。

“Snow Crash” は1992年に発表されたSF小説だが、作中のオンライン世界の名前がMetaverse。本作はとくにアメリカのハッカー・ソフトウェア業界では有名で、多くの人が読み影響を受けたことを表明している。Metaverseが話題になったこともこれまで何度もあった。邦訳も1998年に出ていて、ぼくは2001年にでなおしたハヤカワ文庫版を持ってたんだが、なんとなくずっと読みそびれていたのだが、ようやく重い腰を上げて読んでみたというわけ。邦訳版は渡米のときに手放してしまったので、今回は原語で読んだ。

作品そのものについて

あらためて読んでみたら、これが面白かった。意外というかなんというか、わりと典型的なサイバーパンクっぽさがあるし、現代アメリカを戯画化したような世界設定(たとえばフランチャイズが支配・統治する区画に分かれている)のことも、渡米してみることで実感されることがあった。というわけで今更だけど読めてよかったと思う。SF設定もなかなかおもしろく(しかしこれだけアジアの影響が色濃い作品なのに聖書ネタで来るんだなあ)、楽しめた。

ただどうしても書かれた時代というのは鼻につく面はある。日本の存在感が強い(Nipponeseと言われている)のもそうだし、ソフトウェアは工場労働者のように生産されるようになってしまってハッカーの存在感が消えてしまい、主人公はピザ配達をしているという序盤の設定も、正直なところ時代を感じる。そもそも snow crash という言葉自体も、ソフトウェアがバグで止まってしまって意味のないランダムな画像を出しているのを表現したものだというのが時代を感じるよね、現代なら青い画面(blue screen of death)になっているだろうなあ。

(心底どうでもいい雑談だが、Neuromancerの冒頭の有名な「港の空の色は空きチャンネルに合わせたTVの色だった」は、本来は灰色の曇り空のことだったが、青い画面が出ることが多いので青空を意味していると解釈され、もともとギブスンはそういう意図で書いていたという話も広まっているらしいね)

というわけで、それなりに同時代性のある作品であるわけで、あらためて読む必要があるとか、今読んでも褪せないとかは、さすがに言いづらいところはある。楽しく読める面はあるのだけどね。

Metaverseについて

で、Metaverse。これも正直なところ、今読んでもこれが当時どれだけのインパクトがあったのかを想像するのがむずかしい。Metaverseはもう現実にとっくに追い越されているので、ふつうに読むと「フーン」といった感想しか生まれないだろう。

Metaverseは端的に言うと3Dのバーチャルリアリティなインターネットだ。VR chatだといってもいいし、Second Lifeだといっても間違いではない。ヘッドマウントディスプレイを装着して閲覧できる仮想空間。自作のアバターでうろちょろできる。いろんな人が自分の世界を構築できてワイワイできる。

これについて2021年の今から考える際には、1992年という時代を想像しておく必要があると思う。商用インターネットというものはなかった。オンラインのコミュニケーションはアメリカならCompuserveはあったけど物好きだけのものだった。というふうに考えれば、ほとんど誰でも参加できてオンラインコミュニケーションがとれる現代のネット・ウェブ的な世界が、けっこう「まとも」に描いているのは興味深いようにも思える。というよりは、こういうSF小説(たち)の想像力が、現代のオンラインコミュニケーションの作り手たちに影響を及ぼしたというべきだろうか。

もちろん現代ではVRはそこまで普及していない。VR chatもあるし、Second Lifeもあるけれど、Metaverseの描かれ方はもっとウェブ的なオープンな世界で、誰でもサーバを立てたりできそうな世界に思えて、そこは(VRMLとかあったけど)まだ来ていないとも言える。複数のサーバにまたがった世界で個人は同じアバターを継続的に使う(使わないといけない)シングルサインオンで単一IDな世界でもあり、そこも実現されていないけれど、これは実現されないほうが良かった話なような気もするかな。

というわけで、読んでみて改めて感じるのは、2021年にもなっていまさらMetaverseが話題になってるのはヤバいなということだ。まあVRということをかっこよく言いたいというだけなのかもしれないが(Metaverseという単語のかっこよさ、というのはこれが最初に流行ったときの重要な要素ではあるはず)。

結論

Snow Crash は90年代のハッカーコミュニティに多大なる影響を与えたのは間違いないし、Metaverseはいまもって奇妙なバズワードとして存在している。でもそういう文脈のために読む価値は、Snow Crashにはもうないと僕は思う。作中のビジョンはもう実現されてしまっている。でもまあ当時はやっていたサイバーパンクの作品群のひとつとして、SFとして、ふつうに面白いとは思う。

9月に読んだ漫画

先月同様に主にタイトルのみ。67冊。多かったな。ジョジョリオンを一気読みしたのが大きい。

『SHIORI EXPERIENCE』7-17

先月からつづきで読んでた漫画。まあまあ。

『ウィッチウォッチ』2

『SAKAMOTO DAYS』3

『ルックバック』

『白井カイウ✕出水ぽすか短編集』

『ハイパーインフレーション』2

ハイパーインフレーション、1巻ではピンとこなかったけどなんか面白い気がしてきた。

『1日外出録ハンチョウ』12

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』8-18

これも溜まってたのを一気読み。面白い。すでに知っていたけど腱鞘炎の悪化でいきなり絵柄がかわるのはびびるな。

『青の花 器の森』8

『ダンジョン飯』11

『生き残った6人によると』1

『夏を知らない子どもたち』

『星あかりグラフィクス』1-3

『神客万来』3

『ジョジョリオン』1-27

完結したので一気読みした。が、まあ……一気読みするもんじゃないなと思った。最後はグダグダだったし、テーマが10年たつとこう、時代性を失っている。

『ブルーピリオド』11

『はじめてのひと』6

谷川史子はどれを読んでもけっきょく同じような話になってしまう。だが、それがいいのだ。

『邦キチ!映子さん Season 6』

ネットで公開された当時は読めなかったシン・エヴァンゲリオンの回が読めて良かった。

『スポットライト』3

シェルスクリプトの代替

要約:決定版はとくにない。

kzys氏のシェルスクリプトを書かないという記事は面白かった。 https://blog.8-p.info/ja/2021/09/15/bash/

シェルスクリプト、ごくたまに書くことはあるが、ほんともう細かい話とかはすべて忘れているし、覚える価値を感じない。いまさら覚える必要のない技術だなと感じる。が、その一方でなかなか代替品がないようなニッチでもある。

自分は必要に応じてPythonかRubyか、といったあたりを使うことが多いが(perlはもう書けなくなった)、なかなかこれという感じには思い至らない。なにがいいんだろうね?という。

前提条件:インタラクティブな環境(REPL)はなくてもいい。そこはもう既存のシェルでいい。自動化したシェルスクリプト的なタスク記述を目標とする。bashの置き換えという意味では「どこにでもインストールされていることを前提にしないといけない」という問題もあるが、そこも問わない。自分が個人的に、またはチーム内の人に使ってもらうぐらいの規模で考えるので、コマンド一発でインストールできるか、コンテナイメージで実行できるぐらいであればもう良い。それ以上のことは検討しない。bashには勝てません、で終わってしまうので。

Python / Ruby

こうした言語をそのまま使うというもの。GoogleではPythonがよく使われていると思う。たとえばChromiumのビルドシステムGNでは補助スクリプトはすべてPythonで書くことになっている。ちょっとした処理をしてフラグを生成したものを渡してコマンドを起動して、その結果をちょっと整形して、といったことをやるには気軽だ。もっと気軽には自分はRubyで書いたりもする。

欠点。まずコマンド起動の部分が関数呼び出しになるのでまあまあ面倒くさい。パイプしたりするのもちゃんと書くのはじゃっかん面倒。そのため、標準出力をそのまま文字列として変数に渡す、みたいなことをしがち。

言語内DSL

Rubyとかの言語機能を使って言語内DSLでなんとかしようという話。Rubyの shell.rb とか。https://ruby-doc.org/stdlib-2.6.3/libdoc/shell/rdoc/Shell.html PerlにもPythonにもいろいろある模様。

またはzxもこれと近いね。https://github.com/google/zx。zxはtagged template stringsを使ってるのがオシャレだな。

欠点。なんか言語機能のabuseっぽくてちょっと嫌。けっきょくスクリプト起動のための依存関係が増えて嬉しくない(shell.rbはその点、標準ライブラリに入ってるので楽。しかしこれを標準ライブラリに入れるのはすごいな)。コマンドと変数名がかぶるとおかしなことになる。パラメータの展開とかいろいろ不安を感じるものも多い。などかなあ。

ワークフローエンジンまたはmake

makeを使うという主張もあった。一種のワークフローエンジン・タスク管理ツールを使うという手もある。Python Invoke http://www.pyinvoke.org/ とかもそれに近いですね。タスクの順番や依存関係とかを簡潔に書ける。外部コマンド実行はpure Pythonなどよりはマシかな。そういや昔、そういうのを使うプロジェクトに関わったことあるなあ。

欠点:書きづらいタイプのタスクもけっこうある。条件分岐とかしだすと、まあできるんだけどとたんに面倒になったり。パイプやコマンドの出力結果の加工とかも考えるとMakeはそれ単体では成り立たない気がする。言語内ワークフローエンジンは言語の機能を使えばまあアリではあると思う。

独自スクリプト言語

上記の欠点をあげつらうならもういっそ独自言語でもいいのかな、という気もする。PowerShell https://docs.microsoft.com/en-us/powershell/ とか、Oil https://www.oilshell.org/ とかのアプローチ。外部コマンド実行やパイプ、典型的な構造データ(JSONなど)の処理は言語処理系内でできるようにすればいい。

欠点:新しい言語や処理系を覚えないといけない。JSONの処理がたとえばビルトインでできても、やっぱりYAMLやXML、TOMLも扱いたいです、みたいになったときに困るかもしれない。

結語

というわけで、これが絶対いいっていうのはないんだよな、と思う。個人的には言語内DSLがいいかなあと思うが、その出来にもよるしね。

8月に読んだ漫画

ふとまとめてみる。計41冊か、思ったより読んでるな。気が向いたものだけ軽くコメント。

『兎〜野生の闘牌〜』 1-9巻

なんとなくネットでみかけた麻雀漫画の古典。自分が高校生のときにも友達が勧めてた気がする。まあまあ面白いんだけど、根本的に自分は麻雀に興味がなさすぎなんだよな。じゃあなんで読んだのかっていう話なんですが……。

『Thisコミュニケーション』4

あいかわらずひどい話で面白かった。デルウハが本名デ・ルーハだったのはぜんぜんわかってなかった。作者のイントネーションの感覚、特異では。

『マッシュル』7

『鴨乃橋ロンの禁断推理』3

『Dr. STONE』22

最終巻なのか?というほどの盛り上がりの果ての展開がとても良かった。面白いなあ。

『僕のヒーローアカデミア』31

昨今の展開が広がりすぎて読んでてもよくわからなくなってきたので、一段落してくれて助かる。でもまあ惰性で読んでる感はある。

『逃げ上手の若君』2

最初どうなのかなと思ったけど、松井優征はやっぱり上手いなと思わせるものがある。

『おとなりに銀河』2

『二月の勝者』12

『転がる姉妹』2

第1話のインパクトがすごかったけど出オチじゃなくて普通に面白く続いていてよい。

『最果てから徒歩5分』2

『愚者の星』6

『ほしとんで』1-5

ふと見かけた俳句漫画。まあまあ面白いかなと思いながら読んでいたら唐突に打ち切りっぽい終わり方で終わって驚いた。

『猫奥』3

猫漫画。とても良いです。

『定額制夫のこづかい万歳』3

『望郷太郎』5

『相続探偵』1-2

『海が走るエンドロール』1

夫が亡くなったおばあちゃんが突然、美大に入って映画製作しはじめるというまんが。面白い。

『東独にいた』1

『太陽と月の鋼』3

『SHIORI EXPERIENCE』1-6

地味な高校教師に突然ジミヘンの幽霊が乗り移って……という漫画。漫画として達者でけっこう楽しめる。

『地図にない場所』1-2

安藤ゆき、かなり好きなのに新連載はじまってたの気づいてなかった。教えてよ! 本作も面白いけど、今のところは過去作のほうが好きかな。今後に期待。