英語メディアはgithubをどう紹介したか

マイクロソフトによるgithubを報じた日経新聞の記事のタイトルにおいて、githubのことを設計図共有サイトとよんでいて、開発者のみなさん総ツッコミ状態のようですね(現在は開発者向け共有サイトとなっている)。

個人的な感想としては、ソースコードを設計とみなすアナロジーはあって誤りであるとはいいがたいし読者層を念頭におけば気持ちはわかるものの、設計図共有サイトねぇ……という気持ちはないでもない。まあしかし、それ以上とくになにもいうことはない。

ただこれに対応して気になるのは、英語メディアではどのように紹介されてたのか、ってことだ。天下のマイクロソフトが$7.5Bもの額でユニコーン企業を買収となれば、一般紙でも紹介されるだろう。どんなふうに紹介してたんだろうか。

適当にgoogle newsで引っかかったテックメディアでない系の記事を眺めてみた。

Forbes。https://www.forbes.com/sites/amitchowdhry/2018/06/04/microsoft-monday-github-acquired-for-7-5-billion-xbox-one-x-discount-new-parental-controls/#54d32d046d98 という記事では、

GitHub is a leading software development platform where over 28 million developers share and collaborate.

と紹介している。「ソフトウェア開発プラットフォーム」といったところか。

WallStreetJournal https://www.wsj.com/articles/microsoft-to-acquire-github-for-7-5-billion-in-stock-1528118504?cx_testId=16&cx_testVariant=cx&cx_artPos=0&cx_tag=contextual&cx_navSource=newsReel#cxrecs_s

Microsoft Corp. agreed to buy coding-collaboration site GitHub Inc. for $7.5 billion in stock

coding-collaboration site。またこう訳しづらいなぁ。コーディングコラボレーション。ううーん。

New York Times https://www.nytimes.com/2018/06/04/technology/microsoft-github-cloud-computing.html

Microsoft, fully embracing a model it once saw as a threat, said on Monday that it was buying GitHub, an open software platform used by 28 million programmers, for $7.5 billion.

Open Software Platform。オープンソフトウェアプラットフォーム。英語でもわかるようなわからないような表現ですが、カタカナにしても一見アリでありつつ相当わけのわからない語になっている。ただこれぐらい煙に巻いたらいいのではないか、とも思ったりもします(記事内できちんと補足解説を入れる前提であれば)。

ほかにもあるかな。まあだいたいそのような感じです。けっこう各社それぞれですね。

さて、ふとした思いつきでgithubをincognitoで(つまりログインせずに)アクセスしてみたところ、

GitHub is a development platform inspired by the way you work.

と自己紹介していました。日本語では

GitHubは、ユーザのみなさんからヒントを得て作成された開発プラットフォームです。

となっていますね。この翻訳どうなのかな、っていう面はありますけど、開発者用のプラットフォームだという自己紹介になっています。

自己紹介がそうだから、っていうだけでもないですけお、そういった紹介のほうがよいのではないかなぁ、と思うのですよね。実際、githubはソースコードレポジトリ管理や共有がコアでありつつ、実際にはそれをとりまくプラットフォームであるわけだし、その意味で成功したサイトであるわけだし。「設計図共有」という表現のものたりなさは、そういう話でもあるのではないかなぁ。